「ウール=すべての毛」は間違い!ウールマークに隠された秘密とは?

ニット類などの衣類の品質表示タグに書かれている「毛」という表記。なかには「ウール100%」となっているものもありますね。でも、「ウール」がすべての「毛」を指すかというと、そうではないんです。今回は天然繊維の一つでもあるウールについて、よく目にするウールマークができた背景とあわせてくわしく見ていきましょう。

ウールは羊毛だけ!

動物の毛(獣毛)は天然繊維の一種です。動物が寒い土地で生きるために体を温かくしようとモコモコ生えてきたものを、人間が刈って繊維にしているんですね。

そんな獣毛のなかでも、よく目にするのが「ウール(wool)」ではないでしょうか?多くの人が誤解しがちなのですが、ウールがすべての獣毛を指すのかというと、それは大間違いです。

ウールと呼ばれるのは、実際は羊の毛だけ。混同しないようにしましょうね。

ウールマークとは?

羊毛でできた製品のなかには「ウールマーク(WOOL MARK)」がついているものもあります。これは世界共通に使われるマークで、一定の品質基準を満たした羊毛製品につけることができます。

羊といえばオーストラリアをイメージする方も多いはず。実際にオーストラリアは世界で2位の羊の生産量を誇っています。(ちなみに1位は中国)

そんなオーストラリアにある会社「オーストラリアン・ウール・イノベーション(AWI)」が、ウールマークを登録商標としていて、現在世界140ヶ国以上で使われているのです。

このマークができた背景には、それまでに羊毛に何の動物の毛かわからないようなものをブレンドした品質の悪いウールが出回っていた・・・という事実がありました。つまり、ウールマークがついている製品は品質が保証されているということになりますね。

ウールマークがつけられる基準は?

羊毛製品すべてにウールマークをつけられるかというとそうではありません。先ほどご紹介した会社AWIが定めた基準を満たした製品にしかつけることができないのです。

ウールマークがつけられる基準は次の通りです。

  • 羊の新毛を使っている
  • 耐性基準・強度が基準をクリアしたもの
  • AWIが認可したメーカーの製品であること

新毛とは、羊から刈った毛を繊維にしたものを指し、製品化されたものをリサイクルして使う再生羊毛ではないものです。

ウールマークがついていれば、高品質で安心・安全に着用できるということですね。

ウールマークに兄弟がいる?

実は、ウールマークに似ているものがあるのをご存じですか?

こちらのマークにはウールマークと同じような毛束の絵がありますが、よく見ると絵が違っていますね。書かれている文字も「ウールマーク ブレンド(WOOL MARK BLEND)」と「ウール ブレンド(WOOL BLEND)」となっていて、ウールマーク・ファミリーとして分類されています。

これらの2つのマークは「ほかの繊維を含んでいますよ」という意味を持っているんです。ほかの繊維とブレンドして使うことで、よりカジュアルに仕上げたりスポーツ分野で使用するウエアに取り入れたりできます。

先ほどウールマークができた背景には「ほかの毛を混ぜた品質の悪いウールが出回っていた」ということがあったから・・・といいましたが、粗悪品と差別化するためにウールブレンドマークをつけるのにも一定の基準が設けられています。

それぞれのマークは、羊の新毛がどのくらいの割合で使われているかによって分けられているんですよ。

  • ウールマーク(WOOL MARK)・・・新毛100%
  • ウールマーク・ブレンド(WOOL MARK BLEND)・・・新毛50%以上
  • ウール ブレンド(WOOL BLEND)・・・新毛30~50%

実際にウール製品を手に取ったときに「ウールマークがついているからウール100%だ!」と思っても、よく見ると違っていてウールマーク・ブレンドだった・・・ということも有り得るかもしれません。

ウールマークがついているので品質面では安心できますが、もしウール100%のものを探す場合は「BLEND」と表記されていないものを選ぶようにしましょう。

毛製品は品質表示タグやマークをよく見て選ぼう!

羊の毛でできたウール製品は、軽く暖かいので秋冬物の定番ですね。ウール製品にもさまざまありますが、より品質の高いものを選ぶ場合は「ウールマーク」があるかをよく見て購入するといいでしょう。