ブータンの織物文化

クズザンポーラ!

「クズザンポーラ」とはブータンの言葉で「こんにちは」を意味します。

 

私はこのブータンで、2年間ボランティア活動をした経験があります。

現地では、主に女性向けに手工芸(手土産品など)の作り方の指導や、お土産のパッケージングの提案などをしておりました。

現在はこの会社に入ったばかりですが、「ジョリークローズ」という自社ブランドのアパレル製品をネット上で販売する、ECサイトの担当しております。

 

ブータンについて

まずは少しブータンについて紹介したいと思います。

ブータンは、中国とインドという大きな国に挟まれた小さな国です。日本からも遠く旅行で訪れる人は多くありません。

しかし顔立ちは日本人にそっくりで、私も現地で活動してから1年たつと、ブータン人と間違えられるほど馴染んでいました。

 

幸せの国ブータン

生活環境は近年で大幅に変わりつつあるブータンですが、主要産業は農業・林業など、

どこか日本の昭和を思い出すような光景(特に地方)が今も残っています。

ブータンと言えば、「幸せの国 ブータン」という言葉が有名ですよね。

山に囲まれたブータンでは時間がゆっくりと流れており、皆幸せそうに過ごしています。

↑地方にある小学校の子供たち

 

ブータン人は自国の民族衣装が大好き

また、ブータン国内では民族衣装の着用義務があります。

例えば政府機関や学校・公式行事やお寺の訪問時に着用が必要となります。

(ブータンの民族衣装は日本でいうスーツ・着物のようなものです)

ただ、常に民族衣装を着用しなければならないわけではなく、お休みの日など普段の服装はカジュアルな洋服で過ごしています。

ですが、ブータン人自身は自国の民族衣装に誇りを持っており、普段着でも民族衣装を着用している人をよく見かけます。

*女性が着る民族衣装のことを「キラ」と言い、男性が着る民族衣装のことを「ゴ」といいます。

↑ブータンのお祭りの様子。女性が民族衣装のキラを着て踊っているところ

 

ブータンの織物

そんな自国の民族衣装を大事にするブータンで、私が特に印象的に残っているのが「織物文化」です。

普段着用している民族衣装は機械で生産された安い生地が主流ですが、中には手織り機で1から生地を作ることもあり、特にお祭りの時に使用する生地は、約半年から1年以上かけて手織りで作っていくのです。

その生地は色鮮やかで、見ているだけでも華やかな気分になります。

 

また、ほとんどの家庭に織り機があり、外を歩くとどこかの家からカッコーンと織り機を使っている音が聞こえることもありました。

ブータンの日常生活の中に、糸を使った物作りがこんな身近に溶け込んでいるとは・・これまで繊維関係の仕事をしてきた私にとっては、親近感が湧いていたのでした。

 

ブータンの織物は独特?

一般的に日本の手織物は、椅子に座るタイプの手織り機(高機)を使用しますが、

ブータンの場合は上の写真のような、床に座って手織りするタイプが主流だそうです。

(椅子に座るタイプを使用することもあります)

また、ブータン独特の技法の中には(専門ではないので深くは語れませんが…)横糸の隙間に模様を渡しながらいくつもの柄を作っていく技法があります。(間に刺繍を施すような感じ)

日本にも色んな技法がありますが、ブータンのような技法はとても珍しいそうです。

しかも驚いたことに、柄のパターンは紙に描かれた図案を見ながら作るのではなく、頭の中で記憶しているのだそうです。

 

沢山の柄を入れながら生地を作っていく、それは気の遠くなるような作業ですが、完成した生地を見ると言葉にならないほどの感動を覚えます。

(生地を買って日本に持って帰りたかったのですが、5万~10万はするので買えず・・)

 

ブータンから学ぶこと

そんなゆったりとした時間が流れているブータンで、織物作業をしている光景は風情があり、日本に帰った後の今でも鮮明に記憶として残っています。

日本では仕事をしていると何でもスピーディーに・・となってしまいますが、時間をかけて物づくりに取り組むブータン人の姿を思い出すと、ふと立ち止まって考えさせられます。

 

また、ブータンでは糸を草木で染める文化もあります。

私たちの会社 でも糸を扱っていますが、日本とは生活習慣や文化も大きく違うブータン、

仕事への取り組み方も全く違うため、次回の記事はそんなことを含めて紹介できればと思います。