服を買うということについて

●安く大量にモノが作られ、捨てられている。

 

皆さんは最近、お気に入りの服を買いましたか?

今年の冬は暖冬の影響もあり冬物のコートやダウンが

売れなかった話が聞かれます。

 

自称「服好き」の私もこの冬は大きな買い物をしていませんが

毎シーズン気になったブランドのアイテムを店で試着し

販売員と話しをしながら購入するか悩む時間が好きです。

 

今や国内では実店舗、ECサイトを含め、多くのアパレル企業が乱立し

破格な値段で過剰な量の服が売られています。

 

一方で売れ残った服が大量に捨てられているのも現状です。

 

ある資料によると、日本の衣類廃棄量は

年間約100万トンにも上るといわれています。

 

衣類1着を約300グラムとして計算した場合

100万トンは33億着分の衣類ということになります。

 

このように大量生産し、それ以上に服が廃棄されている理由の1つとして

「ファストファッションの流行」があげられます。

ファストファッションとは、最新の流行のスタイルを低価格に抑えた衣料品を

短いサイクルで大量生産・販売する業態のことです。

 

近年、日本でもファストファッションが流行し

消費者は安く大量に流行の衣類を購入できるようになりましたが

その反面で数回しか着ていない衣類でも、飽きたり、破れたりしてしまうと

すぐに捨ててしまうというような習慣がついてきたような気がします。

 

●繊維商社で服作り関わって改めて感じたこと

 

私が繊維商社に入社した理由の1つとして、服作りに

直接関わりたかったからです。

 

入社以来、糸の紡績(綿(わた) を糸にする工程)

編立/機織(糸から生地にする工程)

裁断/縫製(生地をパーツごとに切って、各パーツを縫いあげる工程)

までの現場を訪問し、各工程のプロの 仕事を見てきました。

 

 

現場を見ての一番の感想は

「1枚の服を作るのにこんなに多く人がかかわっているのか!」でした。

 

鉄や食料と違い、すべて人の手で1枚1枚作られていること

その分手間とお金がかかっていることに改めて気づかされました。

 

また、上記の事実を業界が違う友人や知り合いに話してみると

「え、服って全て機械で作られてるんじゃないの??」という

衝撃の一言が返ってきたことがあります。

 

服づくりおいて、作り手側と買う側のギャップを強く感じました。

 

●服を買うということを改めて考えてみる

 

繊維業界で働いてみて改めて思うことは

「安い服を大量に」ではなく「いい服を長く」という意識を

消費者にもってもらいたい。

 

そして、1枚1枚が多くの人たちの手で時間をかけて作られているのを

知ってもらいたい。

 

スーパーの野菜売り場のように、生産者の顔写真がタグについていれば

もっと知ってもらえるのでしょうか(笑)

 

 

兎にも角にも、今度、服を買いに行く機会があれば

この記事のことを思い出してもらえれば幸いです。