『クレープ』って知っていますか?パンケーキにもありますが、織物生地です

先日書いた「ステテコ」に続いて紹介します。

【前回の記事】『ステテコ』って知っていますか?

先日の記事で「ステテコ」が主に男性が着用する下着あるいはルームウェアで、裾の丈が膝下ほどまである、薄手の生地で作られたズボン型の衣料と紹介しました。

当社では、クレープ生地での下着(紳士用・婦人用)を、長年にわたり製造販売しています。

来年、当社は創立90周年を迎えますが、60年以上の販売歴史があります(その間、社名は郡是産業⇒グンゼ産業⇒GSIクレオスと変遷)。

<クレープ【crepe】とは>

クレープとは、よこ糸に強い撚よりをかけた糸(強きょう撚糸ねんし)を使い、撚りが戻る力で布にシボ(ちぢれ、凹凸の形状)を出した「縮み織物」で、日本では(昭和40年代まで)「ちぢみ」の呼称でした。布面の凹凸や縮みシワにより、通気性、速乾性に優れた特長があります。

※一般にシボのある織物を「楊柳(ようりゅう)」と呼び、絹を使ったものは「縮緬(ちりめん)」、薄くて透ける織物は「ジョーゼット(たて糸・よこ糸とも強撚糸)」と呼びます。

 

<語源と歴史>

フランス語「crêpe」の 英語「crepe」発音から、日本ではクレープとなり、語源はラテン語で「縮む・縮毛・巻き毛」という意味の「クリスパcrispus」とのこと。

歴史としては、17世紀、フランスのリヨンで、駒こま撚より糸(絹糸の撚り方法の一つ)を使った織物を生産時に偶然に出来たものと言われています。

ただ、日本でも江戸時代に出来たという説もありますから、強撚糸を使った織物を生産する過程で、必然的に生まれる織物かもしれません。

 

※ちなみに、パンケーキの「クレープ」の名は、焼いた際にできる“こげ模様”が、縮緬(ちりめん)=クレープ生地を連想させることから、呼ばれるようになった、とのこと。

したがって「クレープ」の名称は、織物生地が先のようです

同じくフランスが発祥で、17世紀、国王ルイ13世の妻アンヌ王妃がブルターニュ地方を訪れた際に、現地の庶民の主食である、そば粉から出来た「ガレット」を食べて、大変気に入り、宮廷料理に取り入れた事から、広まり、その後、小麦粉で作られるようになったとのこと。

<クレープの種類>

見た目では、シボがあるのがクレープですが、素材(主に綿)や糸の番手(細い太い)により様々です。強撚糸の効果による「自然シボ」もありますが、一般的には「エンボス加工(凹凸の型押し)」による「波シボ(波のような模様)」、「ピケ(フランス語のpiqueに由来する、縦方向の畝(うね)模様)」が多いです。

クレープは よこ糸には、一般的な糸にかかっている撚り回数(約1000回転/m)に、追撚(ついねん)をかけています。追撚をかける事により、糸の毛細管現象=ラジエーター効果で、吸水・放湿効果が生まれます。

クレープの広義には、追撚700~1000回転をかけた、太番手のルームウェアや寝装用の「甘撚り(あまより)」も含めますが、一般的には追撚1200~1400回転をかけた肌着用、生地のサラサラとした手触り(業界用語では「シャリ感」)の生地をクレープと呼びます。

 

<産地>

1980年代までは①滋賀県の高島地区②大阪府の泉州(南西部の名称)③岐阜県の各務原が三大産地でした。いずれも晒加工*に必要な水量豊富な地区です。

今では、滋賀県の高島地区に絞られています。

琵琶湖の湖西に位置し、撚糸に必要な「適度な湿度」と、琵琶湖源流からの豊富で水質よい水により、江戸時代から「高島ちぢみ」として生産されてきました。

 

*晒加工=織物や糸についた不純物をとりのぞき、漂白する加工

 

<クレープの詳しい特長説明>

当社のクレープ肌着パンフレットをご覧ください。

クレープ説明①

クレープ説明②