『透けにくい生地って?』

夏を迎え、白や淡色の服やパンツを着用した人を多く見かけますね。

自分自身がそのような衣服を買う時、気になるのが①透け感②汚れ不安です。

 

今回は「透けにくい生地」について紹介したいと思います。

 

そもそも透ける原因って何かと言いますと、光が生地を通過して、生地の下にあるものを

写し出しているから透けるのです。黒や濃色の生地は光を通しにくいので透けにくく、白や淡色の生地は光を通しやすいので透けるという事です。

 

それでも「夏には白や淡色で」という要望から開発されたのが「フルダル糸」です。

※英語では、Fully Dull Yarn。Dullは「くすんだ」という意味。

フルダル糸は最も光沢を抑えた糸で、透け感を抑えてくれます。

フルダル糸には、染色時に酸化チタン(セラミックのようなもの)が混合されており、この酸化チタンが光を反射します。「光を反射」=「光を通さない」ので透けにくくなるのです。

またフルダル糸は、紫外線も反射しますので「UVカット」のメリットもあります。

逆にデメリットは、黒色や濃色がきれいに出ない事です。黒は真っ黒にならず、墨黒(すみくろ)になります。酸化チタンで、染料が糸に深く浸透しないことが原因です。

 

化合繊の糸は、光沢によって、大きく3種類に分けられます。

  • フルダル(略語FⅮ:Fully Dull)②セミダル(SD:Semi Dull)③ブライト(B:Bright)

酸化チタンの含有有無、含有量によりますが、ブライトが最も光沢があります。

ブライトの糸でも、糸の撚より(撚糸ねんし)の際、強撚きょうねんをかける事によって、セミダル的になりますし、中撚ちゅうねんをかける事によって、光沢はマイルドになります。

※糸の撚りは、その回転数によって分けられますが、目安としては①甘撚あまより:100~400回/m②中撚(ボイル撚とも言います)800~1500回/m③強撚:2000~3000回/m です。

 

 

ただ、衣服を買う時、品質表示には酸化チタンは、全素材中では微量のため、表示されず、「フルダル糸」が使われているかどうかは判りません。

商品の特長に表示されていない限り、手に取って、透け感を確認するしかありません。

白や淡色の衣服を購入時は、ご注意ください。