last updated: 2024.06.18
目 次
冬になると大活躍のマフラーやセーター。
価格帯もさまざまですが、毎日使うものだからこそ
「ちょっといいもの」を選ぶ方もいるのではないでしょうか?
高級なニット製品は、できるだけ長く大切に使用したいですよね。
今回は高級ニットの日頃のお手入れ方法や洗濯方法などをご紹介します。
突然ですが、あなたが普段着ているセーターの値段は覚えていますか?
セーターの価格は、1着数千円のものもあれば数万円のものも…。
どうしてこのような差が生まれるのでしょうか?
まず「高級ニット」と呼ばれるものはどのような素材を使っているのか見てみましょう。
ニット生地に使用される繊維には、
カシミヤ・ウール・アルパカ・アンゴラ・モヘア・キャメル
といった動物素材があります。
特にカシミヤヤギからとれるカシミヤの毛を100%使用したニットは、
高級ニットの代表格として有名です。
カシミヤは繊維がとても細かく、生地がなめらかで柔らかく軽い着心地なのが特徴です。
艶やかな光沢もあり、見た目からも高級感を感じることができます。
「繊維の宝石」とも呼ばれるカシミヤは、1頭からとれる毛が
わずか150~200gといわれ、希少性が高い素材です。
保湿性もあり着心地抜群なカシミヤですが、一方で、
虫に弱い点や型崩れしやすい点などのデメリットもあり、お手入れには注意が必要です。
カシミヤ以外では羊毛(ウール)も、繊維の細さによって値段が高くなります。
また、ウールは繊維の太さによって、次のように呼び方が変わります。
ランク | 繊維の太さ(マイクロン) |
スーパーエクストラファインウール | 17.5~16.5 |
エクストラファインウール | 18.5~19.5 |
ファインウール | 20~21 |
ミドルウール | 20~22 |
ストロングウール | 23~25 |
このなかで高級ニット糸に分類されるのは19.5マイクロン以下の細い繊維のウールです。
つまり、スーパーエクストラファインウールやエクストラファインウールを
使用しているニットは、高級品ということになります。
これらは保温性・吸湿性に優れていて、とても軽いのが特徴です。
伸縮性もあるため、シワになりにくく型崩れしにくいのも魅力的ですね。
ウールのデメリットは摩擦により毛玉ができやすいことや、洗濯で縮みやすいことです。
吸湿性に優れていることは、裏を返せば洗濯時に乾きにくいことにもなります。
蚕の繭糸を紡いでできるシルク。シルク(絹)も高級素材として有名ですよね。
シルクを使用したニット製品は、なめらかで光沢があり魅力的です。
シルクは人間の肌に非常に近い素材とも言われており、
肌触りのよさや、保温性・吸湿性・通気性にも優れているため、
蒸れを感じることなく快適に着用できるというメリットがあります。
シルクのデメリットは変色しやすいこと。
保管する際に気をつけないと、黄ばみやシミになってしまうことがあります。
ここまでご紹介してきたカシミヤ・ウール、シルクなどでできた高級ニットは、
「お手入れが難しい」「洗うのが大変」というイメージがありませんか?
長く愛用するためには、日頃のお手入れがとても大切です。
洗濯方法や自宅でできるお手入れ方法をご紹介します。
カシミヤやウールのニット製品は、基本的には着用ごとに洗濯しなくても大丈夫です。
1シーズンに1~2回の洗濯で充分と言われています。
極端な話、シーズンが終わったあとに1度、
ドライクリーニングに出すだけでも問題ないでしょう。
それは水をはじきやすく、汚れにくいという特徴があるからです。
でも汚れがひどく、どうしても「自宅で洗濯したい!」という場合もありますよね?
そんなときは、洗濯機の「手洗いコース」を使いましょう。
1. たたんで1枚ずつ洗濯ネットに入れる
2.「おしゃれ着洗い用」の中性洗剤を使う
3. 30℃以下の水を使い「手洗いモード」に設定する
4. 脱水時間は1分程度
5. 平置きで自然乾燥させる
ポイントは下記の2点。
➀「摩擦が起こることをできるだけ避けること」
➁ 「熱にさらさないこと」
この2つに気をつけて洗ってみてくださいね。
次に日頃のお手入れ方法をご紹介します。
着用後は動物性のブラシを使って丁寧にブラッシングしましょう。
そして1回着用したら2~3日休ませるようにします。
休ませることで毛が水分や空気量を調節し、もとのフワフワした状態に戻るためです。
シルクはとてもデリケートな素材なので、
専門店でドライクリーニングしてもらうのがおすすめです。
シルクはシミができやすい素材で、使用する洗剤によっては
シミになってしまうことがありますので、自宅で洗う場合には注意が必要です。
「シルク用」「絹用」として販売されている洗剤もありますが、
一般的な洗剤と比べて高価格です。
またシルクの特性には、変色しやすいこと以外にも、
水に弱い、摩擦に弱いことも挙げられます。
自宅で洗濯することも可能ですが、これらのことから総合的に考えると、
やはり専門店にお願いしたほうが安心かもしれませんね。
日頃のお手入れで気をつけることは、直射日光の当たらない
湿気の少ない場所で保管すること。除湿器や除湿剤などを使用しましょう。
また、シルクは毛玉ができにくい素材のため、
カシミヤ・ウールのときのようなブラッシングは不要です。
高級ニット製品は、素材の品質も上質なものだからこそ、その特性をよく知り、
丁寧に扱わないと傷みの原因になってしまいがち。
大切に長く使うためにも、まずはその素材が「何に強く、何に弱いのか」を知り、
適切なお手入れをしてあげることが大切です。
次回は、ニット製品なら誰でも経験したであろう「穴あき」について取り上げ、
その対策法をご紹介しますので、お楽しみに!
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