last updated: 2025.11.21

冬を快適に過ごすために欠かせない素材の一つでもある、ウール。保温性や柔らかさ、防臭効果など、さまざまな特性を持ち、機能性と快適さを兼ね備えた素材で、世界中で長年愛されている素材ですよね。
今回は、代表的なウールの種類とその魅力について、それぞれの特徴と活用方法を交えてご紹介します。

ウールは動物の毛を原料とする天然繊維で、特に寒い季節に重宝される素材です。その最大の特徴は、高い保温性と吸湿性!また、防臭性にも優れ、冬場のニットやインナー、コートなどをはじめとする、さまざまなアイテムに活用されています。
ウールの魅力と特性を一つずつ確認していきましょう!
ウールは繊維の中に空気を多く含む構造をしているため、外気による寒さを遮断し、暖かさを保ちます。
ウールは繊維内に湿気を吸収しますが放湿性も高いため、汗をかいても肌がベタつきにくく、快適な着心地を保ちます。
ウールには抗菌作用があるため、嫌な臭いがつきにくく、特に汗をかきやすい冬のインナーとしても使用されます。臭いを分解する消臭効果も期待できます。
ウールの繊維はしなやかで弾力性があり、繰り返しの着用でも型崩れがしにくい特性があります。弾力性があることで、シワも戻りやすいです。
ウールにはエピキューティクルという薄い膜があり、人間の髪の毛と同様に汚れが付きにくい特性があります。また油分が含まれていることで、汚れや水などをはじく効果があることでも知られています。

ウールにはさまざまな種類があり、それぞれ異なる特性や魅力を持っています。ここからは代表的なメリノウール、カシミヤ、ラムウール、アルパカ、アンゴラについて、その特性と活用例を見ていきましょう。
※ウールとは厳密には「羊毛」のことを指します。日本の家庭品質表示では同じ獣毛であるカシミヤやアルパカ、アンゴラは「ウール」ではなく「毛」と記載されていますが、ウールの一種として考えられることも増えてきました。
メリノウールは万能で高性能な素材です。オーストラリアやニュージーランドをはじめとするメリノ種の羊の毛から作られています。
一般的なウールよりも繊維が細く、肌触りが非常に柔らかいのが特徴。保温性に優れ、冬のインナーやニット、スポーツウェアに適しており、吸湿性や通気性も高いことから、アウトドアウェアとしても重宝されています。
極上の肌触りと高級感が魅力的なカシミヤ。カシミヤは、カシミヤヤギの毛から採取される高級な天然素材です。
その繊維は非常に細く柔らかで、上質な肌触りが特徴。軽量で保温性が非常に高く、保湿性もあるため、コートやマフラー・セーターなど冬のアイテムとして最適です。また、カシミヤ製品は高級感があり、ファッション性も高いことから、特別なシーンで使われることが多い素材としても知られていますよね。
やわらかくカジュアル感を出せるラムウール。ラムウールは、生後数か月の子羊から採取される毛で、一般的なウールよりもさらに柔らかく、軽い素材です。
弾力があり、ふんわりとした着心地が魅力のため、厚手のニットやセーター・カーディガン・コートに使われることも。また、比較的リーズナブルで、カジュアルなアイテムに多く使用されています。
高い保温性と軽さが特徴のアルパカ。アルパカは、南米ペルー原産のアルパカから得られる毛で、ウールよりも軽量で保温性が非常に高いのが特徴です。
柔らかくしなやかで、ふんわりした手触りが魅力で、特に冬の寒さ対策として優れた素材です。コートやストールなどに使用されています。また、低刺激性でアレルギーを引き起こしにくいため、敏感肌の人にもおすすめです。
ふわふわの質感と保温力が魅力的なアンゴラ。アンゴラはアンゴラウサギから採取される毛で、他のウール素材と比べても非常にふわふわとした質感が特徴です。
保温性も高く、柔らかで肌触りが良いため、寒い季節には最適!セーターや帽子・手袋といった小物類に使用されています。ただし、デリケートで毛が抜けやすいため、取り扱いには注意してくださいね。

ウール製品は素材によって特徴が異なるため、自分のライフスタイルや用途に合ったもの、お手入れがきちんとできるものを選びましょう。ウールはデリケートな素材が多く、長く着用するためにはお手入れはかかせません。
ここからウール製品の選び方とお手入れ方法を簡単にご紹介します。
肌に直接触れるインナーやマフラーなどには、メリノウールやカシミヤなど柔らかくて肌触りの良いものがおすすめです!
コートやセーターなどのアウターには、保温性や軽さ、デザイン性を考慮して選びましょう。特にコートは長時間着用する場合に「軽さ」を重視する必要があります。カシミヤやアルパカなどウールのなかでも比較的軽量な素材のものを選ぶと体への負担を抑えられるでしょう。
ウール製品はデリケートで毛玉が発生しやすい素材なので、洗濯は基本的に手洗いやドライクリーニングがおすすめです。
もし洗濯機を使用する場合は洗濯表示タグを入念にチェックすることを忘れずに!専用ネットに入れてから洗濯すると長持ちしますよ。湿気の少ない場所で風通しの良い状態で保管することも大切です。
詳しいお手入れの方法はこちらの記事を参考にしてください。
ウールの服を縮ませずに自宅で洗濯する方法を5つのポイントでご紹介!
ウール素材はその保温性、快適さ、そしてファッション性に優れ、冬の衣類に欠かせない存在。
メリノウールのように万能で扱いやすいものから、カシミヤやアルパカのように高級感と暖かさを兼ね備えたものまで、様々です。用途やシーンに合わせて自分にぴったりのウールを選びましょう!
長く愛用するために定期的なお手入れも心がけてくださいね。
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