last updated: 2022.12.23
ボタンには人工素材と天然素材と大きく2つに分類されます。
比較的安価なシャツやブラウスには、
プラスチックなどの人工素材を使用したボタンがよく使用されます。
一方、ちょっと値の張るアイテムには、貝ボタンなどの天然素材のボタンが使われることが多いのです。
高瀬貝、白蝶貝、黒蝶貝、茶蝶貝をくり抜いて
一つ一つ手作業で研磨し作られたボタンのことです。
貝は生き物ですので、全く同じ模様の貝殻はもちろん存在しません。
光の反射で高級感のある輝き、一つ一つ違う表情を見せてくれる魅力があります。
しっかりと研磨されたボタンは光沢が増し、
とても手になじむため、“ボタンのつけ外しがしやすい!”という特徴もあります。
大量に製造される人工素材のプラスチックボタンとの大きな違いですね。
南洋に生息している巻貝です。
オフホワイトのパール色で貝ボタンでは最もポピュラーな素材です。
原貝はベージュ色でボタンにするとオフホワイト色になりますが、
貝表面の赤色が混じっているのが大きな特徴です 。
光を当てると、角度によって美しい七色の光沢を放ちます。
真珠のようなきめ細かなパールの輝きがとても美しく貝ボタンの中でも
最高級の美しい素材です。
ボタンの他にもアクセサリーや時計の文字盤に使用されています。
ちなみにボタンの単価は、先ほどご紹介した高瀬貝の約3倍ほどの価格で売買されています。
他の貝よりもより高価で希少価値のある素材ですね。
南洋に生息する黒真珠の母貝です。
黒味のあるパール色がとても美しく黒い色のボタンを作る際に重宝されています。
粘りのある素材なのでシャープな形状にも対応できますが、
産地や貝をくりぬく部分によって色合いにばらつきが出ることもあります。
茶蝶は茶蝶貝という二枚貝が原料になっています。
こちらも真珠を作る母貝としても使われており、ブラウンマザーオブパールとも呼ばれています。
魅力がたくさんある貝ボタンですが、わずかな衝撃や圧力に弱く割れやすいといったデメリットもあるため、
最近では貝ボタンに似せて作られた人工素材のボタンも多く出回り使用されています。
そのため、貝ボタンと人工素材のボタンを見分けるのは意外と大変なのです・・
貝ボタンはとても繊細な素材のためお洗濯する際には注意が欠かせません。
アルミホイルで貝ボタン一つ一つ包み、
(多くのクリーニング屋さんでこちらの方法を実践されているそうです。)
貝ボタンが付いた服を裏返しにして洗濯ネットを使用したりと・・・
人工素材のボタンのついている洋服とお手入れ方法が異なります。
ですので、しっかり見分けてあげる必要があります!
貝ボタンを金属などの硬いもので叩くと“カツカツ”と石を叩くような音がします。
※強く叩くと欠けたり割れてしまうので注意してください。
貝ボタンを顔の頬に当てると“冷たく”感じます。そして滑らかな手触りツルツルとしているのが特徴です。
人工素材のボタンは冷たくなく気温と同じ常温に感じます。
貝ボタンはずしっと重みがあります。
人工素材のボタンはとても軽いです。
淡い色の貝ボタンは、光を当てた時に角度によって7色の光沢を放ちます。
一つ一つの柄や、輝き方、色が揃いすぎている物は人工素材のボタンです。
今回は意外と知られていない貝ボタンの魅力や特徴についてご紹介しました。
洋服を購入する際には、ボタンの素材にもこだわってチェックしてみてはいかがでしょうか?
ボタンにも目を向けてみると、服選びの楽しさがより広がりますね。
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