last updated: 2022.12.23
デザインやシルエットは、オシャレにおいて重要なポイントです。
コーディネートやカラーリングも、大切なところですね。
しかし、そういったポイントだけではなく、良質な「天然繊維」にお金を掛けたりする人もいます。
いわゆる「素材で遊ぶ」ということですね。
筆者もアパレルショップで働いているときは、かなり天然繊維の品質にこだわっていました。
本生地では、ワンランク上のオシャレには欠かせない、天然性について詳しく解説します。
「高い天然繊維」と言われたら、多くの人がシルクのことが、真っ先に思い浮かぶすかもしれません。
シルクとは、いわゆる「絹」のこと。
蚕(かいこ)がつむぎ出した糸から作られます。
ご存知のとおり、素晴らしい触り心地を持っています。
さらに吸水性にも優れており、着用感も抜群。
保温性も高く「夏は涼しく、冬は暖かい」という、なんとも理想的な特徴があります。
そして、輝かしい光沢を持っており、お値段が高くなるのもうなずける良質な繊維です。
さまざまなアイテムに、シルクは使われています。
いずれも安い繊維ではありえない、特別な気品をたたえています。
大事なオシャレ着として、一着は持っておきたいですよね。
ちなみにシルクに近い化学繊維で、「レーヨン」というものがあります。
「シルクの美しさを、人の手で再現するんだ」というテーマで作られたものです。
完全にシルクと同じ、というわけではありませんが、それでもなかなかの品質を持っています。
シルクには手が出ない、ということであれば、レーヨンを試してみるとよいでしょう
カシミヤ、高級な天然繊維としてかなり有名ですね。
山羊(ヤギ)の毛を刈り取って、紡ぎ出したものです。
一頭から約150gほどしか取れないので、すごく貴重なのです。
稀少性と品質の高さから、「繊維の宝石」と呼ばれます。
繊維は美しい「うろこ」状で、独特の光沢を放ちます。
カシミヤでしかあり得ない肌触りのよさがあり、人々をとりこにしています。
そして軽く、保湿性や保温性も抜群……と、非常にぜいたくな天然繊維です。
カシミヤは、冬服でよく使われています。
カシミヤでできたコートやマフラーは、最高の着用感を感じさせてくれます。
私も一着持っていますが、やはり特別な存在ですね……!
ちょっとマイナーですが、アルパカという繊維もあります。
ご存知、癒し系の草食動物「アルパカ」の毛から作られています。
アルパカと一口に言っても、種類はさまざま。
うち「スーリー」という種類のアルパカから取ったものは、まぎれもない高級繊維です。
スーリーは、アルパカ全体のうち、わずか3%しか生産されていません。
アルパカ自体の生産量が少なく、さらにその中における選りすぐり、というわけですね。
モヘヤに近い光沢と、抜群の保温性が特徴。
毛玉なども出来づらく、いつまでも美しい見た目を保ちます。
温かみのある素材感で、冬のコーディネートを彩ります。
手触りや肌触りもよく、ぜいたくな気分をもたらしてくれる繊維です。
スーリーで作られたコートの高級感は、まさに一級品。
一度は手にして欲しいものです。
アンゴラに生息する「アンゴラヤギ」から取った羊毛は、「モヘヤ」と呼ばれます。
とにかく頑丈かつしなやかなで、品質は抜群です。
独特の光沢もあり、気品も感じられます。
高い値段がつくのもうなずけますね。
日本では、セーターやカーディガンなど、秋冬のアイテムに用いられます。
また、ソファーなどの素材として、採用されることもあります。
モヘヤ自体が高級な繊維なのですが、中でも「キッドモヘヤ」は特に稀少品。
キッドモヘヤは、1歳未満のアンゴラヤギからしか刈り取れません。
普通のモヘヤよりもさらにしなやかで、素晴らしい見栄えと肌触りを持っています。
あまり知られていませんが、ビクーニャという天然繊維があります。
天然繊維の豆知識としてはすごく面白いので、せっかくなので詳しくリサーチしてみました。
実はこのビクーニャこそ、世界で一番、高級な繊維であると言われています。 🦙
カシミヤが世界で最も高級だと思われがちですが、実は違うんですね。
ビクーニャだけで作られているなら、シャツ1枚で500,000円くらいします。
マフラーやハットの小物でさえでも、150,000円程度で売られています。
コートになると、なんと一着、約650万円!!
お、恐ろしい……。
ダイヤモンドでも散りばめたのか? と思いたくなりますが、あくまでもビクーニャの価値に対する価格設定です。
ちなみに「ビクーニャ」というのは、アンデス地方で暮らしている動物。
ラクダの仲間で、アルパカに近い見た目をしています。
Mac製品を使っている人は、「ビクーニャ」で変換してみてください。
ちゃんとビクーニャの絵文字が出てきます。
予測変換で出てくるなら、世界では意外と親しまれている動物なのかもしれませんね。
ビクーニャの毛は、世界でもっとも細く、柔らかいと言われています。
そして独特の光沢や雰囲気から、圧倒的な気品をただよわせています。
肌触りは、シルクやカシミヤでさえ及ばないと言われる繊維です。
とてつもなく高品質、さらに稀少な存在で、「アンデスの黄金」だとか、「神の繊維」とか言われていることも。
(というか下手な黄金や宝石より高いのですが)
そしてビクーニャはものすごく生息数が少ないのです。
しかも毛を刈り取れる回数は、法律で「2年に1回だけ」と決められています。
とびっきり高い品質と、出回っている量の少なさが、さきほど説明したとんでもない価格につながっています。
紛れもなく、世界で最も高級な繊維です。
いつかはビクーニャが使われた洋服を、手に入れたいものですね……
コートはちょっと無理がありますが、小物なら手は届くかもしれません。
洋服を買うときは、デザインやサイズについては、誰しもが注目するでしょう。
「今持っている洋服と、どう組み合わせるか?」なんてことを考える人も多いはず。
ただ、繊維のことまで考える人は、そう多くありません。
しかし繊維に注目すれば、よりよい品質のものを手にすることができます。
オシャレの幅も、大きく広がります。
ぜひ、洋服を買うときは、繊維に注目してみましょう。
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