last updated: 2022.12.23
衣類の除菌、消臭剤はとても手軽に使えて便利なものですが、
最近は機能素材の衣類が多くあるので、使い方を迷うときがあります。
ここでは撥水加工のあるものに消臭剤を使うことについて書きます。
以前にウールのセットアップスーツを扱っていた時のことです。
撥水、撥油加工をしてアクシデントで服に汚れがつきそうになっても、
汚れにくいという商品を作りました。
泥はねや、ワインなどをこぼしてしまったときにすぐに拭き取れば
シミになりにくいというものです。
商品が店頭に出て数日たった時にそれは起きました。
お店の販売員さんがスーツを着用して帰宅後に消臭剤を使いました。
次に着用した時になんと、撥水効果がなくなってしまっていたのです。
原因を調べてみると、除菌、消臭剤は強い浸透力があり、
その浸透力で撥水加工の効果を失くしてしまっていました。
使用上の注意を改めて見ると“撥水効果がうすれる可能性がある”の一文がありました。
目立たないところで、試してから使うことを勧めています。
このときは店頭で店員さんがお客さんに消臭剤を使うと撥水効果がなくなる説明をして対応しました。
除菌、消臭剤の浸透力が撥水加工の機能より勝っていたケースです。
逆に撥水効果が勝っている場合もあります。
アウターで撥水効果が高いものは消臭剤もはじいてしまうことがあり、
私は表側ではなく裏側に消臭剤を使うことにしています。
消臭だけなら、アイロンのスチームを沢山あてて陰干しをすることでも
ある程度の効果はあります。
除菌ができないので、そこはクリーニングで対応するしかないですが、
その時の状態により使い分けしています。
素材やお手入れ方法の多様性に柔軟に対応すればより便利になる一方、
使い方次第ではマイナスになってしまうこともあるので、
どの方法を選ぶかを考える必要がありますね。
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