last updated: 2023.07.21
目 次
みなさんは、『アールヌーボー』と『アールデコ』という言葉を聞いたことはありますか?
ちょこちょこと家具や雑貨の入れ替えを始めた我が家ですが、同居家族とファッションやインテリアの好みがちょっと違うと苦労しますよね。
好みの違いが出たのが、インテリア選びの際の『アールヌーボー』と『アールデコ』でした。
今回は、この2つの違いや特徴についてご紹介します。インスタ映えもするインテリアなので、おしゃれ好きさん必見です!
アールヌーボーやアールデコという言葉は、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
「アール」というフレーズが共通していますが、一般の方はその違いが詳しくわかる方は少ないと思います。
しかし、インテリアや家具を選ぶ際に、この違いを知っていると部屋の雰囲気に統一感が生まれるため、知っておいて損はないはず!
アールヌーボーとは、19世紀末~20世紀初めにヨーロッパを中心に広まった建築・工芸・絵画などの諸芸術に流行した様式のことです。
フランス語で「Art(芸術)+Nouveau(新しい)」で「新しい芸術」という意味を持っています。
19世紀末、ヨーロッパでは産業革命によって、安価で粗悪な商品が出回るようになってしまいました。
大量生産が目的となり、商品の質が低下してしまったのです。
その反動で芸術性や独創的なものを求めるようになった結果、波及したのがアールヌーボーです。
芸術品や実用品などに「装飾性」を施し、鉄やガラスなど当時の新しい素材を使用して、「新しい芸術品」を生み出しました。
アールヌーボーは装飾的な表現が施されていますが、これは当時流行していた日本の文化「ジャポニズム」から影響を受けていたといわれています。
両者の共通点を探してみるのも面白いかもしれませんね。
アールヌーボーは第一次世界大戦を機に、一度衰退してしまいます。職人技が生み出す芸術のため、大量生産できないからです。
その後1960年代に、アールヌーボーはまた日の目を浴びることになります。これは、アメリカでアールヌーボー様式が再評価されるようになったためです。
日本においては、日露戦争後に流行しましたが、装飾性が高く大量生産に向かないアールヌーボーは、20世紀初めになると衰退しました。
現代でもアールヌーボー様式は愛されており、アルフォンス・ミュシャの絵画やアントニオ・ガウディの建築、エミール・ガレのガラス作品などはご存知の方も多いのではないでしょうか?
アールヌーボーは、絵画、彫刻、建築、ガラス作品、家具、工芸品……など様々な作品に用いられています。
アールヌーボー様式の作品にはどのような特徴があるのでしょう?いくつかの特徴をご紹介します。
● 花、草、木のつた、昆虫など有機的なものがモチーフになっている
● 自然からインスピレーションを得たモチーフが多い
● 流動的で自然な曲線や曲面を用いている
● エレガントで装飾的
● 代表的な建築物は、サクラダファミリア。
アールデコとは1910年台~1930年台にかけて、ヨーロッパやアメリカ(主にニューヨーク)で流行した芸術様式のことです。
芸術性や創造性よりも、機能的でシンプルなデザインが求められる時代となり、装飾性のあるアールヌーボーに代わり、広まったのがアールデコ「Art(芸術)+Deco(装飾)」です。
線的で合理的なデザイン・原色の対比などがアールデコの美とされてきました。
世界に広まるきっかけとなったのは、1925年に開催されたパリの展示会でしたが、パリやヨーロッパではそれほど広まらず、アメリカ・ニューヨークのマンハッタンで大きく広がりました。
戦勝国でもあるアメリカでは、経済が急成長したことに伴い、芸術や文化も大きな発展を遂げました。アールデコのシンプルで合理的なデザインは、当時のアメリカの映画や舞台、ジャズなどの音楽芸術、ファッションなどに溶け込み人気となったのです。
ニューヨークのクライスラービルやロックフェラービルなどは、アールデコ建築として有名です。
日本では、聖路加国際病院がアールデコ建築で作られています。
アールデコもアールヌーボーと同じく、建築や絵画、ガラス作品、家具、工芸品、ファッション……など様々な作品に用いられています。アールデコ様式の作品にはどのような特徴があるのでしょう?いくつかの特徴をご紹介します。
● 単純化された直線的で幾何学的なデザイン
● 円、正方形、三角形などを繰り返したパターンが多い
● 機能的で合理的、実用性がある
● 装飾性は低く、シンプルなデザイン
● 代表的な建築物は、マンハッタンの高層建築
アールデコはファッション界にも波及しました。アールデコの特徴を生かし、実用性を重視したジャージ素材のスーツを発表し注目を浴びたのが、ココ シャネルです。
「アールヌーボー」と「アールデコ」名前はよく似ていますが、意味は全く違うものなのです。
ここまでアールヌーボーとアールデコの違いを見てきましたが、両者の違いを実際に画像で見てみましょう。
「そういうことね!」と違いがわかるはずです。
曲線や曲面を使用し、装飾的で柔らかなイメージのもの。
直線を多く使用し、シャープですっきりとしイメージのもの。
このイメージの違いがわかれば、インテリアやファッションを思い通りの印象にまとめられるヒントになり、今まで以上に家具や洋服を選ぶのも楽しくなりますよね。
アールヌーボーとアールデコが誕生したきっかけや、それぞれの芸術様式の特徴について、画像を交えながらご紹介しました。
アールデコはアールヌーボーがあったからこそ、誕生した芸術様式なのかもしれませんね。
それぞれの特徴的なスタイルを同じ空間に置いてしまうと、統一感に欠けてしまいます。
インテリアやファッションに取り入れる際は、どちらにまとめるか考えてからにするとチグハグにならずに済みますよ!
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